「相談してもいいですか?」
「はいどうぞー」
「今、不妊治療をやっているんですが、、もう先行きが見えなくて、でもネガティブなことをあんまり周りに愚痴りたくなくて」
「はぁ」
「もう200万円近く使っちゃったんですけど毎回ダメなんです。このままだと将来子育てと親の介護のために貯金していたお金までなくなっちゃうんですよ」
「そんなんでよく私のレッスンに来てくれたねぇ」
「はい・・・友人からオススメされたんです。ぶった切ってもらえるって聞きました。でももう辛い思いなんてしたくはないんですけどね」
「前向きですごいねぇ」
「そうですか??!もっとダメなところをガンガン否定されるんだと思ってましたけど?!」
「いや、まぁ娘可愛いし。こうやってレッスンに来てくださってることが嬉しいからね」
「・・・なんかすいません、愚痴っぽくなって、で、どうしたいか?ですよね?絶対そこを問われると思ってきたんです」
「まぁそうだけど、それよりも、おもたーーい気持ちを一回全部吐き出した方が良くない?」
「はい」
「何かをやろうたってさ、辛い重たいもん抱えてたら無理でしょ?」
「そうですね」
「あなためっちゃプレッシャー感じてるやん」
「はい、いや、だって、これだけ不妊治療に投資したんだから見返りがないと無駄になっちゃうじゃないですか!」
「ふむ」
「毎日規則正しい生活をするようにしてるし、葉酸入った食べ物を食べるようにして、寝る前にストレッチして、お腹を冷やさないようにして」
「ストレスが一番やばいって聞いたけど?」
「・・・」
「妊活がストレスになってたら意味ない気がするな?」
「そうですね、でもやめられないんです」
「じゃあ、やめなくていいから、もうやらなくてよくなったとしたらどうよ?」
「え?そりゃ幸せですよ!最高です!可愛い子供も生まれて、家族でハッピーです!」
「なんか幸せの前提がハードル高いことって、どうなんだろうねぇ」
「はい」
「頑張って頑張って頑張って頑張って努力して投資しないとハッピーになれないっていう前提ってさ、どう思う?」
「そりゃ、なんか辛いですね。でもそれが幸せなんじゃないですか?幸せって努力して掴み取るものだと思ってましたけど」
「そりゃ完全な誤解だよ・・・その定義って苦しみを生み出しまくってる気がするよ」
「はい」
「受験勉強でもさ、スポーツでもさ、芸術でもさ、誰かより秀でてないと認められないっていう仕組みって、もはや呪いだよなぁ」
「呪い・・・」
「すごくベタなことだけどさ、こう発言してもらってもいいかね?」
「はい?」
「『子供産めなくてごめんなさい』それから『ストレス感じてごめんなさい』そして『完璧じゃなくてごめんなさい』」
「・・・・いや、それ言ったら、私絶対泣いちゃいます、、、」
「言え。ナウ」
「はい、、、じゃあ、、、抵抗ありますけど・・・」
『子供産めなくてごめんなさい』
『ストレス感じてごめんなさい』
『完璧じゃなくてごめんなさい・・・』
「うぅ・・・私頑張ってるのに、悪くないのに、なんで謝んなきゃいけないんですか、、、こんな頑張ってるのに、、、」
「そうそう。吐き出せ。不満を全部出せ」
「・・・・うぅ、、、」
「強くあろうとするなよ。みんな弱いんだよ。泣けばいい、不満を言えばいい。感情を止めるな」
自分のところに子供が生まれたということで、周囲の反応に変化が出ました。
イタリア人の友人知人からの容赦ない『いいね』の嵐・・・
嬉しい反面、世界共通で赤ちゃんは最強のコンテンツなのだということをいやがおうにも思い知りました。
そして、日本には本当に不妊治療で苦しんでらっしゃる方が大勢いるのだということを知ったのです。
決してそれ自体を否定するわけではないけれど・・・
子供は天からの授かりもの・・・じゃなかったけ??
私の周りにも、子供がいる方、いない方、結婚している方、していない方、様々な方がいるのですが。
人間が生まれ持ったお役目が、出産や結婚で変化するわけないと思うんですよ。
だって生まれ持ってるんだから。
あらかじめそういうこと、生まれる前に決めてから、この地上に生まれてきてるはずなんで。
アクシデントなんてものは究極的にあり得ないわけですね。
誰もが幸せに生きるために、この地上にきている。
これは絶対間違いないこと!
不妊治療がストレスになって苦しむなんてナンセンスすぎるぜ!!
どんな人だって悩むわけだからね。
どうか、感じている感情にフタをすることだけはしないで欲しいと。
私は思ってますよ。
日本の皆さんは、いいひとが多いし、お勉強やお仕事がお出来になる優秀な方々が多いですよね
その分、弱音やぐち、泣きを言いづらい環境なんだと思います。
友人にも、そういうダメな自分をさらけ出すってちょっと勇気がいるし。
友人の貴重な時間を無駄にさせたくないって考えちゃうんでしょうね。
親にすら本音を言えない、、
なんでって、ちゃんとしてるって思わせたいから。
それも親に心配かけたくなっていう、善意が源。
素晴らしい!
でも、善意で自分が苦しかったら意味ないですよね。
ちなみに、女性ホルモンの分泌が活発になる声に出し方なんかありますよ。
今日はしませんけども。
ということで、ボイトレ行きます!!
①悩みに感じてることを紙に書く
例) 不妊治療がうまくいかない
②その悩みの語尾に『〜できなくてごめんなさい』をつける
例) 不妊治療がうまくいかなくてごめんなさい
③それを声に出す
④お風呂やトイレなど、多少大きめの声を出してもいい場所に移動する
⑤『〜できなくて悪いか?!私は私だ!こんな自分が最高なんだよ!!』五回声に出す。
以上。
きっとこれで心が少し軽くなるはずですよ。
まぁやってみてくださいよーー
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〔文・相川陽介 2020年11月22日〕