voice colum
ビジネス・スピーチ・話し方
ブッシュその2
こんばんは!
リーダーズヴォイストレーナー相川陽介です。
昨日のブログで御紹介した、ブッシュ大統領の演説についての続きです。
さて、ブッシュ元大統領の演説の動画、ご覧いただいたでしょうか。
まだの方は、ぜひ一度どうぞ。
この演説の構成、とてもざっくり解説するとこうです。
「アメリカ国内で、同時多発テロが起こった」
↓
「ビルが倒壊し、多くの死傷者がでた」
↓
「国民が、悲しみと絶望を感じている」
↓
「しかし、テロリストは失敗した」
↓
「ビルは壊せても、我々アメリカ人の誇りを壊すことはできなかった」
↓
「勇気あるレスキュー隊員がいた」
↓
「我々も、勇気を持って、一つになって再び立ち上がろう!」
これは、ハリウッド映画の脚本ライティングとして有名な
「神話の法則」
というものを活用した原稿なのです!
非常にかいつまんで言いますと、
「何かが欠落した主人公」
というものを最初に設定するのがキモなのです。
例えば、
「○○高校は、最初不良だらけだった。しかし、ある事件をきっかけに全員が変わった。そして、地域を活性化させるプロジェクトを成功させるにいたった」
とか。
この○○高校が、もともと全員超優秀で、貢献心の塊だったら、感動が伝わりにくいわけです(笑)
例えば、世界で活躍しているオペラ歌手ポールポッツ氏。
外見で恵まれず、チャンスに恵まれず。
しかし、オーディション番組で成功。一夜のうちに世界的歌手へ。
これが、元から恵まれてたらおもしろくないわけです。
このような、
「欠落した主人公」
というものを、スピーチ原稿の中に盛り込むと、聞き手の感動を引き出しやすくなるという寸法です。
オバマ大統領も多用しているメソッド。
この演説の原稿のテクニックについて書かれた○○氏の著作曰く
ともあれ、感動するスピーチというのは、上記メソッドのことなど知らずとも、自然とその通りに構成されているものです。
普遍的なものなのだと思います。
これを応用するとしたら、例えばプレゼンの時。
「わが社は、元々、社長の○○が裸いっかんで始めた小さな会社でした。早稲田の月3万円の木造アパートで創業しました。様々な試練を乗り越え、今では丸の内にビルを構える企業に成長しました」
というような構成にしてみるとか。
ぜひ実践してみてくださいね!
実際にヴォイストレーニングを受講している方は、こういう風な原稿をライティングしてもらうこともあります。
実践力を身に着けてもらうことが大切ですからね・・・